自律神経失調症とは

自律神経失調症とは、よく使われる病名ですが確立した疾患概念や診断基準があるわけではなく、自律神経系の不定愁訴があっても、その症状が一般的な疾患概念にあてはまらない場合にこの病名をつけることが多く、非常に広い定義として使われる病態名です。例えば、更年期障害、中枢神経疾患、うつ病などでも広い意味では自律神経のバランスが崩れたことが起こっているので、自律神経失調症を併発しているといえます。
特徴的な症状
身体的症状
めまい、冷汗、動悸、血圧が激しく上下する、体の一部が震える、立ち眩み、 朝起きられない、耳鳴り、吐き気、頭痛、微熱、過呼吸、倦怠感、不眠症、生理不順、味覚障害など
精神的症状
人間不信、情緒不安定、不安感やイライラ、被害妄想、うつ状態など
自律神経失調症につながる原因
ストレス
過度なストレスがかかると、交感神経が過剰に働き、常に体が休まらない状態になります。
この状態が長期間続くと身体に負担がかかり、心拍数や血圧が高くなったり、胃腸の不調や頭痛などの症状が出たりします。
また、ストレスが解消されないと身体の回復ができなくなり、自律神経失調症を引き起こす原因となるので、適度な休息を心がけるようにしましょう。
予防のために

ストレスを溜めないことが鍵
自律神経失調症は、ストレスなどによって自律神経の交感神経と副交感神経のバランスが崩れてさまざまな症状が見られる状態です。おもな原因はストレスのほか、睡眠不足などの不規則な生活、更年期に見られるホルモンの乱れなどが挙げられます。
普段からストレスを溜めないように、困ったことがあったら誰かに相談したり、趣味に没頭したりするなど、ストレス解消法を見つけておくとよいでしょう。その他にも、バランスの良い食事や運動・規則的な睡眠も自律神経による不調の改善が期待できます。
症状が改善しない・よりひどくなったという場合には、無理せずに医療機関にかかるようにしてください。