内科の診療範囲

内科的疾患については、緊急から慢性に至るまで対応できる体制をとっております。
科学的根拠に基づいた質の高い医療を提供するとともに、患者様一人一人に対してわかりやすい説明を心がけています。
代表的な疾患名と症状
風邪・インフルエンザ
風邪は様々なウイルスにより起こります。普通の風邪の多くは、のどの痛み、鼻水、鼻づまり、くしゃみや咳などの症状が出現。発熱もインフルエンザほど高くはなく、微熱程度で各症状もゆっくりと現れ、重症化することはあまりありません。
それに対して、インフルエンザでは38℃以上の急な発熱、頭痛、関節痛、筋肉痛、全身倦怠感などの症状が強く急速に現れるのが特徴です。あわせて、普通の風邪と同じようにのどの痛み、鼻水、咳などの症状もみられます。高齢の方・基礎疾患を持つ方・妊娠中の方・乳幼児がインフルエンザにかかると、気管支炎・肺炎などを併発し重症化し、最悪の場合は死に至ることもあります。
肺炎
細菌、ウイルス、真菌などが原因で、肺の組織が炎症を起こす感染症です。
高齢者や免疫力が低下している人、慢性的な呼吸器疾患を持っている人などがかかりやすく、予防接種や手洗いなどが重要です。
胃炎(胃もたれ)
胃粘膜が慢性的な炎症を起こしている状態で、主な原因はピロリ菌感染です。ピロリ菌感染陽性があると慢性的な炎症が続いて胃粘膜が萎縮し、胃がんリスクを大幅に上昇させます。ピロリ菌感染以外の原因には、アルコール、解熱鎮痛薬(NSAIDs)の副作用、ストレス、喫煙などがあげられます。
扁桃炎
のどの奥の両脇にあるのが扁桃です。一般的には扁桃腺と言われますが、分泌線ではないので正しくは扁桃です。その扁桃の上に白い物(白苔)が付いていれば、扁桃炎と診断します。40度近い高熱が持続することが多く、抗生剤を1~2週間内服する必要があります。飲み込みが困難なほどに扁桃が腫大すれば抗生剤の点滴を行う必要や、まれに入院が必要になることもあります。
頭痛
片頭痛がよく知られていますが、片頭痛の特徴的症状は頭の一部のみがズキンズキンと脈打つ様(拍動性)に痛むことです。原因は頭の血管が収縮して一旦血流が減少した後に、再び血管が元の大きさに戻って血流が急速に増加することだと考えられています。血管が収縮する時には眼前暗黒感や目のちらつきなどの前兆を感じることもあります。その後元に戻る時に血流が脈打って流れ込むために拍動性の頭痛が起きます。
軽症ならば一般の痛み止めの内服だけでも十分コントロールできますが、重症化して嘔気や嘔吐を伴う時や寝込むほど頭痛がひどい時には特殊な内服薬が必要になります。
片頭痛以外にもストレスや肩凝りが原因で起きる緊張性頭痛や主に男性で目の奥の痛みが起きる群発頭痛などもあり、鑑別をした上で適切な治療が必要となります。
腹痛
腹痛にも様々あり、痛む場所の近くの臓器が原因となっている場合や、痛む場所と原因となる臓器が離れている場合もあります。
よくあるケースでは、みぞおち付近が痛む場合、近くの胃が原因となっていることもあれば、心筋梗塞や急性虫垂炎が原因となっていることもあります。
腹痛の診断は簡単にはできないため、自己判断はせずに専門医にしっかり相談することが望ましいでしょう。
アレルギー性鼻炎(花粉症)
アレルギー性鼻炎には、スギ花粉やヒノキ花粉などが原因で起こる「季節性アレルギー性鼻炎(花粉、ハウスダストなど)」と、ハウスダストなどが原因で季節に関係なく起こる「通年性アレルギー性鼻炎」があります。
さらっとした透明の鼻水、鼻づまり、発作的に起こる連発するくしゃみが主な症状で、空気中に浮遊する原因物質(アレルゲン)が鼻の粘膜から体内に入ることによって起こります。
予防接種で未然に防ぐことが出来ます

当院では患者様のご希望により、任意での予防接種を受けていただく事が出来ます。
予防接種は自らが病気にかかりにくくなるだけではなく、社会全体での病気の流行を防ぐ効果を持っています。
予防接種で予防できる病気には麻疹・風疹やインフルエンザ、ジフテリア・破傷風などが挙げられ、感染力の高いインフルエンザや麻疹・風疹は、近年感染者が急増していますが、きちんとワクチン接種を行うことで感染を予防することが出来ます。
消化器内科

消化器内科は、食べ物の通り道である口から肛門までの消化管(食道・胃・小腸)、実質臓器(肝臓・胆嚢・膵臓)を診療・治療する科です。消化管や実質臓器に不調が起きると腹痛や嘔吐、食欲不振、下痢、下血、便秘、膨満感など様々な症状が起こります。どのようなことが原因でこういった症状が出ているのか、様々な検査を行って総合的に判断します。
代表的な疾患名と症状
便秘
便秘とは、便を十分にかつ快適に出し切れない状態のことをいい、排便回数の減少(週3回未満)または排便困難(過度のいきばり、会陰部の排便時不快感、残便感またはそれによる頻回便)を伴います。便秘が高じると、おなかが張って苦しくなったり、吐き気や食欲低下につながったりすることがあります。
胆石
食べ物の消化・吸収を助け、老廃物を体外へ出す働きがある胆汁(たんじゅう)の流れ道を胆道(たんどう)と言います。この胆道にできた結石(けっせき)を胆石(たんせき)と言い、できた部位により胆嚢結石(たんのうけっせき)、総胆管結石(そうたんかんけっせき)、肝内胆管結石(かんないたんかんけっせき)と呼びます。
無症状の場合も多いですが、典型的な症状は脂っぽい食事のあとにでる右上腹部痛・背部痛です。尿が濃くなった、体が黄色くなった、熱がでた、などの症状がでることもあります。
胆のう炎
胆嚢炎と言うとほとんどは急性胆嚢炎のことを指します。
急性胆嚢炎は胆嚢の腫れや胆嚢の壁のむくみを伴った急激な炎症が起き、腹痛や発熱、吐き気、嘔吐などの症状を引き起こします。
慢性胆嚢炎は慢性的な胆石発作や急性胆嚢炎後に胆嚢の壁が厚く硬くなった状態のことを言います。
胃癌
胃癌は、日本では肺癌に次いで死亡率の高い癌です。男女比は2対1と男性に多く、男女とも60代に発症のピークがあります。
胃癌は胃の粘膜から発生する悪性腫瘍で、徐々に粘膜の下の筋層へ、そして転移へと進行していきます。胃癌は、その深達度が粘膜内または粘膜下層までにとどまる早期癌と、それより深くに及んだ進行癌に分類されます。
胃癌でも粘膜内にとどまるうちに発見できたものは、手術をせずに内視鏡によって治療することが可能です。
肝癌
肝癌とは肝臓にできた癌のことです。
他の臓器から転移してきたものは転移性肝癌といい、肝臓から発生した癌とは別に考えます。肝臓にできる癌の種類は肝細胞癌が約90%、残り約10%が胆管細胞癌ですが、一般に肝癌というと肝細胞癌のことをいいます。
大腸癌
大腸は消化吸収が行われた食べ物の最終処理をする消化管で、主に水分を吸収します。長さは約1.8mで口側から肛門側に盲腸、上行結腸、横行結腸、下行結腸、S状結腸、直腸に分けられます。この部位に悪性腫瘍が発生した場合に大腸癌と呼びます。
罹患の頻度は男性、女性ともに同じで、60代がいちばん多く、70代、50代と続きます。若年者の大腸癌では遺伝的な素因もあるようです。