睡眠・休養不足が生活習慣病につながる理由

睡眠や休息が足りないと、食欲を調整するホルモンに影響して食欲を増大させるため、肥満を招くと考えられています。
高血圧、糖尿病、肥満はいずれも動脈硬化の危険因子であり、睡眠不足は狭心症や心筋梗塞などの心疾患、脳出血や脳梗塞などの脳血管疾患のリスクを高めることにもつながるのです。
発症しやすい代表的な疾患
肥満
睡眠が不足すると、食欲を増幅するホルモンである「グレリン」が増加します。
グレリンとは胃から分泌される食欲ホルモンで、必要以上に高まると食べ過ぎを招くことになりがちです。
肥満が進むと運動を面倒だと思うことも増え、次第に悪循環に入っていきます。
高血圧
自律神経には「交感神経」と「副交感神経」があります。
交感神経は日中(主に緊張状態のとき)に優位になり、副交感神経は夜(主にリラックス状態の時)に優位になります。
血圧は交感神経の働きに伴って高くなるため、睡眠不足だと一日を通して血圧が高い状態になりがちです。
高血圧は動脈を傷つけてさまざまな重大疾患につながりますので、以下に夜の睡眠をしっかりと取るのが大切かがわかるでしょう。
糖尿病
体は糖の代謝を調節することで、血糖値を一定に保っています。
この時に働いているのが、すい臓から分泌されるインスリンというホルモンですが、 睡眠不足がつづくとインスリンの働きが悪くなって血糖値が高くなってしまいます。
糖尿病と聞くと食習慣や運動習慣が真っ先に思い浮かぶと思いますが、睡眠習慣も多いに関わっていますので、糖尿病予備軍の方は睡眠についてしっかりと考えてみることが大切といえるでしょう。
心疾患(狭心症・心筋梗塞)
心疾患には、脈の乱れを起こす病気(不整脈)や先天性の心臓病、心筋や心膜の病気など様々なものがあります。その中で生活習慣が原因のものが虚血性心疾患です。
虚血性心疾患は、冠状動脈が動脈硬化のために細くなってしまい、心臓を動かしている心筋に酸素や栄養が十分に行き渡らなくなることが原因です。
そのため、心筋が一時的に血液不足になって胸に痛みを引き起こしたり(狭心症)、完全に血管が詰まってしまい、胸に激烈な痛みを生じたりといった症状があります(心筋梗塞)。
理想の睡眠時間

毎日適正な睡眠時間を確保する事が大切
仕事の日は朝7時に起きているにも関わらず休みの日は昼まで寝ている、そんな生活をしていると、体内時計が乱れて夜に眠れなくなる危険性があるので注意が必要です。毎日の起床時間や就寝時間がバラバラな人は、まず生活リズムを整えることからはじめましょう。
まずは検診で自分の体の事を知ってください

不安がある方は生活習慣病健診
生活習慣病の早期発見・予防のための健診です。肥満度のチェックをはじめ、高血圧、動脈硬化、心臓病、腎臓病、肝臓病、肺の病気、胃ガン、胃・十二指腸潰瘍、糖尿病等の代謝疾患といったさまざまな病気の早期発見や異常のチェックを行ないます。